先日、初めてキッザニアに行ってきました。
前回↑の投稿では一般的なことを書いたので、今回は自閉症児の親という視点で書こうと思います。
いくつか後悔ポイントがありました。ポイントだけ知りたい方はこちら→まとめ
一応、キッザニアに行くまでに、「キッザニア 発達障害」などで検索して調べておきました。アクティビティ(お仕事体験)は通常子どもだけで行い、保護者は入ることはできませんが、スタッフに伝えれば一緒に入ることも可能ということでした。「アシストカード」というものがもらえるとの情報もありました。
当日、キッザニア内に入り、初めてのアクティビティはカーデザインスタジオでした。(子どもはうちの3兄妹だけだったので、大丈夫だろうと思い子どもだけで入室)制服に着替えて、いざお仕事体験!となったとき、スタッフのお姉さんと”キッザニア内共通のあいさつ”を教えてもらいました。右手でピースサインを作り、それを横にして左胸にあて、「カイ!」と言います。何にも知らなかった3兄妹はぽかーん。お姉さんは、「ちゃんと挨拶しないとだめだよー!他のところでも毎回この挨拶だよ!」と。
あ、マズい、と思ったときにはもう遅く、長男はものすごく情緒不安定になっていました。こういうの、すごく苦手なのです。あわててもう一人のスタッフさんに事情を伝え、挨拶はしなくてOKにしてもらい、急いでインフォメーションオフィスにアシストカードをもらいに行きました。
JOBスケジュールカードの下に張り付けるようになっています。
その他に自由に書けるようになっていますが、急に言われると何書いていいのか分からなくなり…とりあえずあいさつのことを書きました。
ただ、このJOBカード、アクティビティ受付の時にスタッフさんに見せますが、その後は「必要ないので保護者の方が持っていてください」と言われます。このアシストカードを全員のスタッフさんが見る訳ではないし、あんまり意味ないのでは…と思いました。それよりお誕生日シールみたいに本人に「アシスト必要な子ですよシール」を貼ってほしい…。
次のピザショップでは私も一緒に店内に入らせてもらいましたが、特に問題なくしっかりお仕事をすることができました。ここで大丈夫だったから少し油断してしまいました…。その後は子どもたちだけで入室しました。
次に情緒不安定になったのは宅配センターの時。アクティビティには種類によって、写真撮影をするものがあります。(JOBカードの一番右にカメラのマークがついているアクティビティ)アクティビティのスタッフとは別に、カメラマンさんが撮影のためだけに来ます。(希望者は後から購入するスタイルのやーつ)兄妹はまとめて撮影するようです。そしてたぶんカメラマンさんはアシストカードを見ていません。
ピザの時はノリノリで撮影されていたんですが、宅配センターの時はもうめんどくさくなったのか、写真撮影がグダグダに。カメラマンさんはびしっとポーズを決めた写真を撮りたいので、ちゃんとやらないと指導が入ります。長男は小さい段ボールを持たされていたのですが、それで顔を隠してしまいました。カメラマンさんがその箱にぐっと力を入れて無理やり下におろしたので、もうご機嫌斜めになって箱を放り投げ、撮影から逃げ出してしまいました。近くにいたスタッフさんにペンを借りて、アシストカードに「写真撮影は嫌なようです」と書き足しました。(配達センターの仕事自体はやりました。)
この辺りから長男は疲れてきたようで、「帰りたい」と言うようになりました。確かに、人も増えてきていたし、何より思っていた以上にうるさいのです。常に英語の歌がBGMとして流れているし、消防車や救急車のサイレンの音もしょっちゅう鳴ります。中央のステージではファッションショーがあったりキッザニアのキャラクターの着ぐるみが踊っていたりするし、毎時ぴったり(9:00とか10:00とか11:00とか…)にはステージ反対側の時計台のバルコニーでパフォーマーさんがキッザニアの歌に合わせて踊ります。遠足と思われる小中学生の団体もいたので、ずっとガヤガヤ…。普通に話すのにも、いつもより大きな声を出さなくてはいけないレベルでした。イヤーマフを持ってきたらよかった!と後悔しました。
そしてミルクハウスのアクティビティでは疲労&機嫌の悪さもたぶんピークに。最初の手を洗うところで、手を拭いた紙をゴミ箱に捨てず、ぽーんと上に投げたのです。この時点でもう辞めさせればよかった…。この時のアクティビティはうちの3兄妹の他に、3歳ぐらいのお子さんが3人いました。エアーチーズケーキのクリームをしぼって、トッピングをするのですが、早々に作業を終わらせた長男が隣にいた小さな女の子を叩いたのです。私はちゃんと見ていなかった(視界の端でそんな風に見えた気がした)のですが、隣にいたお母さん(叩かれた女の子の保護者さんはいなかった)に聞くと、軽く当たったぐらいでたぶん女の子も気づいていない程度、だったそう。アクティビティのスタッフさん2人も気づいていませんでした。それでも叩いたらダメでしょう。。ということでアクティビティが終わって迎えに来た女の子のお母さんに謝り、本人からも謝らせ、その時初めてそんなことがあったと気づいたスタッフさんも女の子とお母さんに謝って、上に報告しておきます、とのことでした。
女の子は本当に気づいていなかったようで、もしかしたら叩くふりで当たっていなかった可能性もありますが、とにかく申し訳ない気持ちでいっぱいです。ミルクハウスは窓も大きくて中が良く見えるのですが、いかんせんガラス張りなので、こちらからの声は聞こえない。スタッフさんたちはそれぞれやることがあるので、ずっと子どもたちを見ているわけではない…。紙のゴミを上に投げた時点で、機嫌が悪いと判断して途中でも言いに行って辞めさせればよかったと思いました。もしくは兄妹しか隣にならないようにしてもらうか…。
その後、長男は弟妹と一緒に飛行機パイロットのアクティビティを予約していましたが1人だけキャンセルし、ゆっくりエアーチーズケーキを食べて休憩しました。しっかり休憩した後は元気も回復し、他のアクティビティは無事楽しそうにお仕事していました。消防署では写真撮影もやる!と言って、ちゃんとポーズも決めていました。正直、何が嫌で何はOKなのか、時と場合と本人のコンディションによるので私にも分からない時があります。なので、全部の不機嫌を先回りしてなくすことは不可能ですが、なるべく注意してみておかないといけないなと改めて思いました。最近けっこう調子よかったので油断していました。
当たり前ですが、キッザニアのスタッフさんは発達障害児の専門家ではないし、キッザニア福岡ができてからまだ半年も経っていないし、発達障害児と接した経験がほぼないと思っておいた方がいいなと思いました。ただでさえ子ども相手にお仕事を教えてやってもらう、という仕事を1人か2人ぐらいでやっている訳で、こちらが注意して今このアクテビティに参加させても問題ないか、を判断しなければいけなかったなと反省しました。親が一緒に入ることもできる訳で、大丈夫だろう、じゃなくて念には念を…ということでせめて一緒に入れるものは入った方が良かったのかもしれない。今更ですが…。
いくつか後悔ポイントがあったのでまとめると…
- アクティビティを始める前にアシストカードをもらいに行けば良かった
- キッザニア独自の挨拶があるし、それをやらされることを前もって伝えておけば良かった
- 嫌なことは嫌だと言葉で言うように念をおしておけば良かった(いつも言ってるんですがなかなか…)
- イヤーマフを持って行っておけば良かった(予想以上にうるさい)
- もっと休憩を挟めばよかった
- 少しでも不穏な動きをみせたら、アクティビティを途中退場させれば良かった
- 隣には兄妹だけになるように配置してもらえばよかった
そんなこんなで、長男もそれなりに楽しめたようですが、「キッザニアはもう行かない。」だそうです…。次回もし行くことがあったら、弟と妹だけにしようと思いました。
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