小さい頃から歯医者さんが大嫌いだった自閉症スペクトラムの長男。小4の現在、今のところ虫歯なし、定期検診もなんとかこなせるようになりました。
初めて歯医者さんに連れて行ったのは3歳頃。小児歯科に連れて行きました。その小児歯科はキッズスペースのような待合室と、診察をする台があるスペースに仕切りがなく、子どもが歯医者に行くことを好きになるように、そして怖がらずに治療を受けられるように工夫されていました。周りのママさんたちの評判も良かったのですが…。長男は家で歯磨きをするのも嫌いで、口を開けたがらない子でした。たぶん私が歯ブラシを奥に入れすぎて、おえっとなってしまったことがあって、それがずっと嫌な印象として残ってしまったのだと思います。そんな状態だったので、もちろん歯科でも口をあけようとしませんでした。なんとか口の中を見せることには成功するものの、その後のシーラント(奥歯の溝を埋める予防処置)とフッ素を塗るのをものすごく嫌がりました。当時の私は、
と思い込んでいたので、シーラントとフッ素をするときは私が長男を押さえつけ、無理に口を開かせ、処置をしてもらっていました。それを定期的にしなければならない。当然、長男は歯医者は大嫌いになり、その歯科の建物に入ること自体を全力で拒否するようになりました。なんとか入っても、処置する段階になると暴れるようになり、私と歯科衛生士さんの2人がかりで押さえるようになりました。
今思うと、かなりかわいそうなことをしました。押さえつけられて、口の中に何かされたら嫌ですよね…。
幼稚園年中の夏に引っ越しがあり、今度は大人も通う普通の歯科で子どもも診てくれるとのことだったので、私と子ども3人をまとめて診てもらうことにしました。そこは先生1人、歯科衛生士さん1人の小さな歯医者さんだったので、だいたいいつも貸し切り状態でした。その先生に長男のことを相談すると、「嫌だったら無理に口の中見せなくてもいいよ、お母さんやきょうだいたちがやってるところを見せて慣れさせて、大丈夫そうなら見せて。」と言ってくださいました。
- ご飯、おやつを食べたら必ず水かお茶を飲む
- おやつは時間を決めて、だらだら食べ続けない
- 歯磨きは1回で全部やろうとしなくていい。今日は下の前歯、今日は下の右奥歯、というふうに分けてやってもいい
- 野菜スティックやさけるチーズのような前歯で齧るものを食べさせるといい
- フッ素入りの歯磨き粉を使う
ということを教えてもらって実践しました。相変わらず、幼稚園の歯科検診も嫌がってまともにできませんでしたが、家での歯磨きはだんだん嫌がらずにできるようになっていきました。結局、その歯医者さんで長男は一度もシーラントはしませんでした。私が長男の歯磨きをするところを見てもらって、歯の状態をチェックしてもらったり、歯磨きのアドバイスをもらったりしました。
そして小学校に入る前に、また引っ越して今通っている歯科へ。少し家から遠いのですが、障害児とそのきょうだい児専門の歯科に行っています。そこはさすがに長男のような子の診察には慣れていて、嫌がったら無理はしない、という方針です。でも、長男も小学生になったので、少し我慢してもらって、口を開けて中を診てもらったり、回数を分けてシーラントをしてもらったりするようになりました。(いやいやなので、時間はかかりますが…)長男が「ライトはまぶしい、やめて」とか、「それは嫌」(涎を吸い取るホースみたいなやつ)とか、自分の苦手なものを言えるようになったのも大きかったと思います。様子をみて、シーラント、フッ素をしない時もあります。そして毎回、先生も歯科衛生士さんも、私も、よく頑張ったねー!すごいね~!と褒めちぎります。
歯磨きはまだ私が毎日仕上げ磨きをしていますが、自分で「食べたら歯磨きしなきゃ虫歯になる」と言いながら歯磨きをし始める時もあります。小学校での歯科検診はちゃんと口を開けられているようです。
今通っている歯科には子供を固定するためであろうネットが隅に置いてあり、虫歯になったらこれで固定されて治療するのか…全身麻酔という話も聞くし…とちょっと恐怖なので(私が)、仕上げ磨きと定期検診はしっかりと続けていこうと思っています!
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