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【ブックレビュー】子どもの心のコーチング 一人で考え、一人でできる子の育て方

コーチングって時々目にすることがあるけど、よく知らなかったので読んでみました。サブタイトルの”一人で考え、一人でできる子の育て方”というのにも惹かれました。Amazonのprime会員ならprime readingで無料で読めます!(2022年7月現在)必要以上に親が手を出さず、いろいろ経験して自分で考え、生きる力をつける。といった内容なのですが、自閉症児には少しハードルが高いかもしれません。

個人的に特に印象に残ったのは…

  • ヘルプは「できない」人のために、その人にかわってやってあげること。サポートは人を「できる」存在ととらえてそばで見守り、よりよくなるために必要な時には手を貸すこと。
  • やる気の種は「人の役に立つ喜び」ほめる子育てに頼っていると、本来の自己肯定感が育たない。ほかの人がどう思うかによって自分の価値を決める、自信のない人間に育つ
  • 指示、命令、小言を一切排除
  • たくさんの物を与えられた子どもは愛情を感じるために物を欲しがる。いくら与えられても満足できず、もっともっとと求めてくる
  • 親によって罰せられるのではなく、ルールを破った自分の行為によって自然に起こってくることを体験する(朝起こさない、忘れ物は届けない、出さないものは洗わない、など)
  • 子どもの話を聞く。答えが返ってくるまで待つ。親がさえぎってはいけない。
  • コーチが選手の代わりに走ることがないのと同じように、親が代わりに子どもの選択をしたり、子どもの問題を解決することはできない。

などなど。他にもたくさんメモとったんですが書ききれないので割愛します。ここからは感想です。

子どもを一人の人間ととらえて、自分で自分のことができるようにサポートする、という考え方はとてもいい!親がいつまでも干渉しすぎると、自分の頭で考える機会が減ります。定型発達のお子さんならこの本に書いてあることを実践してあげると一人で考え、一人でできる子になりそう!です。でも自閉症の子どもにはハードルが高すぎるかな。苦手な部分はヘルプしてあげないといけないし、できる部分はサポートにとどめておかないといけない。何が苦手でできなくて、何はできるのか、を把握して使い分けないといけません。

ほめることも大事なんじゃないかなぁと思いました。「いいことをする→ほめられる」というのが分かりやすくていいかなと。確かに、ほめられないのならやらない、人が見ていないところでいいことはしない、人からの評価を過剰に気にする…みたいになるかもしれないけど…そんな風にはならない気がしました。成長したらまた違うかもしれませんが、そこまで複雑に考えられないというか、いい行動が定着するまでほめ続けるしかないというか…。長男は何かいいことをすると「〇〇したよ!えらい?」と聞いてきます。「えらいね~!がんばったね~!」と大げさにほめます。それを見ていた年長さんの娘は「なんで私も〇〇したのにえらいってほめてくれないの!」と怒ります。それであわててほめる、ということが結構あって、ほめるのも難しいなと思います。この本には、「ありがとう」とか、「助かる」といった声かけは良いとあったので、なるべく「えらい」とか「すごい」よりも(お手伝いの場合)「ありがとう~お母さん助かったわ~!」と言うようにしようと思いました。

指示はしないといつまでもぼーっとしている時もあるので、命令と小言は言わないように気を付けようと思いました。「はやく」って一日に何回言ってるだろう…。際限なく物を欲しがる、というのは娘が今まさにそうで、何見ても「これ欲しい!」です。でも次男もそういう時期があり、今はちゃんとお小遣いを貯めて本当にほしいものを買う、ということができているので、成長するにつれておさまってくれるんじゃないかなと期待しています。

親によって罰せられるのではなく、ルールを破った自分の行為によって自然に起こってくることを体験する(朝起こさない、忘れ物は届けない、出さないものは洗わない、など)っていうのは長男には無理ですね。自分の行為によって困ったことになっても、次はこういうことにならないようにしよう、と思わない。もし先生に言われそう思うことがあっても、家に帰る頃には忘れてる。何回言われてもできないことはできない。それでも成長に従ってできるようになることもあるから、言い続けて自分でできる範囲を少しずつでも広げていけたらいいなと思います。ここでもきょうだいたちと差ができないようにしないといけない。「なんで兄ちゃんはやってもらって、僕(私)は自分でやらなきゃいけないの!」とならないようにしないといけないですよね…。

子どもの話を聞く。答えが返ってくるまで待つ。親がさえぎってはいけない。というのも、長男の場合は気持ちを推測して代弁してあげないと、言葉にできないことが多いです。それもただの推測なので、本当のところは長男がどう思っているか分からないこともあります。返事が返ってくるのを待っていたら、長男の気持ちが質問と違う明後日の方向に飛んで行っていることもあります(笑)長男がそんな感じなので、ついつい下の2人にも返答を待たずにさえぎってしまっているのは反省しなくてはいけないなと思いました。

コーチが選手の代わりに走ることがないのと同じように、親が代わりに子どもの選択をしたり、子どもの問題を解決することはできない。それはその通りで、親はいつまでもべったり一緒にいられるわけじゃない。子どもの人生は子どものもの。障害がある子については、サポートになるのか、過保護・過干渉になるのかって線引きがすごく難しい気がします。子どもも成長しているので、どこまでできる能力があるのか、その都度見極めないといけない。

いろいろ書きましたが、この本は自閉症児や発達障害児向けに書かれた本ではないので、当てはまらないことが多くて当然なのです。もちろん、参考になることもたくさんあって、勉強になりました。「問題を解決する聴き方の手順」なんかは細かく書かれていて、もう少し次男や娘が大きくなった時、何か問題があった時に役立ちそう!と思いました。(長男はそこまでの思考ができるレベルになるのが今のところ想像できない)気になった方はぜひ読んでみてください。

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